マッチングアプリで友人がアフィリエイトに勧誘された話

 

 

 

マッチングアプリがますます勢いを増してきているが、私の旦那の友人がマッチングアプリで出会った女性にアフィリエイトに誘われた、という出来事があったため、同じような被害者が出ないように記しておく。

 

友人(A君とする)は、これまでもマッチングアプリで何人かの女性に会ってきたが、何回か会って音信不通になったりと失敗に終わっていた。でも職場などでしか出会いがない今、マッチングアプリが頼みの綱だったため、めげずにマッチングを続けていた。

A君はそこで「いいな」と思った介護系に勤める女性と会うことになった。


実際に会ったところ、まぁメッチャクチャ美人だったそうだ。

「なんでこんな人がマッチングアプリやってるんだろう!」と思うくらい美人だったらしい。もちろんテンションは爆上がりし、一回目はそのまま食事をして終わった。


そして二回目。ワクワクしながら女性に会いに行き、会話をしながら食事をしたそう。そして自然な流れで仕事の話になってから風向きが一気に変わった。

「実は私、副業でブログを書いて収入を得ているの。正直、介護職よりもそっちで儲けているわ。」

から始まり、そこからは副業の話以外出なかったらしい。そして「次会う時にはブログの書き方を教えてくれた師匠を連れてくるわ!」と言われて終わったそうだ。

この時点でA君は少し疑問をもったそうだが、その頃には女性の事をだいぶ好きになっていたため、「また女性に会える!」という嬉しさの方が勝ち、また女性と会うことにした。


そして三回目。女性は言った通り「師匠」と呼んでいる40代くらいの男性を連れてきて、3人でカフェで話すことになった。

話の内容はザックリ言うと「ブログのやり方を教える代わりに、教育費として110万を払ってもらう。返事は明日までに欲しい。」との事だった。

さすがにA君もおかしいとは思ったが、目の前に気になる女性がいるため、なかなかバッサリと断れず、「金額が金額だからすぐに答えは出せない。明日まで待ってほしい。」と言って帰ってきたそうだ。

 

そして帰って悩み、結局答えが出せず、私の旦那に電話をしてきた。

旦那は話を全て聞いたうえで、「Aはその女性の事が好きなの?」とまず聞いた。A君は「好きだ。」と答えた。
そして旦那は「なら、師匠なんてのに110万払うより女性に110万払う方が良いよね?女性もAの事が本当に好きだったら、『師匠に110万円払うぐらいなら自分に使ってほしい』って思うよね?」と言った。

それでA君は「マルチ商法と同じようなものに自分が引っ掛けられそうになっている」という事に気づき、師匠に電話をして「110万円が用意できないから辞める」と言い、女性とも縁を切ったそうだ。


私はこの話を後から旦那に聞いて、それはそれは怒れた。「A君が可哀想だ!!」と部屋に響き渡る大声で言った。
マッチングアプリを利用してアフィリエイトへの勧誘をするなんて言語道断だろ!!

なんで恋人を探してたのに大金払って副業を身につけなきゃいけないんだ!!!!


アフィリエイトで実際に儲けている人もいるから一方的に否定はできないのだが、ああいうのはやりたい人だけがやればいいんですよ。

あと教育費110万円とか何??そんなのに110万円かけるなら他のことに使うが????

 

師匠からは「未来への投資」と言われたそうだが、A君にとってアフィリエイトが未来への投資に確実になるとは限らない。

そもそも「未来への投資」なんてのは他人に言われて決めるものじゃないだろう。自分でやりたいと思ってやるから身につくし「未来への投資」になると私は思っているから、まずこの考え方が気に食わない。


かくいう私も大学の頃に友達に誘われてマルチ商法まがいのことを3ヶ月ほどやった事があるのだが、良いことは何も無かった。
(私の場合は1万円の化粧水を毎月購入するタイプで、1人友達を誘う毎に毎月5000円キャッシュバックされ、3人誘えば儲けになる、というものだった。「ネズミ講は非合法だけどマルチ商法は合法なんだ!」と言ってくるし実際そうなんだけど、どうしても好きになれない。)


ああいうのは「友達を誘うと自分にお金が入る」というシステムだから、冷静に考えると「友達を売る」みたいなものなのだ。

私もバイトの後輩に「やらない?」と声をかけたが、まず声をかけるのにメチャクチャ勇気が必要だった。「こんな事言ったら嫌われるのではないか」とか色々考えた。後輩には断られ、大学の友達にも声をかけようとしたがどうしても騙しているような気がして無理だった。

 

マルチ商法でも「師匠」のような人がいて、その人たちには「1人に断られても諦めずに他の子にも声をかけてね!」と言われたが、もう本当に無理だった。友達に誘われた時には「友達もやってるし、せっかく誘ってくれたし、お金も欲しいし」と思い、つい引き受けてしまったが、時間が経つにつれて後悔の念がどんどん強くなっていった。

「こんな事をやって手にしたお金でグッズを買っても推しは喜ばない!そもそも今の時点で3万円も使ってしまっているのに肌荒れも全然良くならないし無駄じゃないか!」とやっと異常に気づけたのだ。

 

その後すぐにマルチ商法をやっていた会社に辞める連絡をし、商品も返品した。(返品した分のお金は戻ってきたからまだ良心的だったかもしれない。)

友達にも「お金がピンチだからゴメンだけど辞める」と連絡をしたし、今は友達もマルチを辞めている。正直、マルチ商法のせいで本気で友達を嫌いになりかけたが、今ではまた仲のいい友達に戻れたから良かったと本当に思う。

 

ああいった商法は本当に言葉巧みに「楽にお金が稼げる」と言ってくるのだが、全っ然楽じゃない!!!!お金の代わりに信用とか友人とかを失うリスクがかなり高いと思う。

 

それでも良いという人は止めない。実際に私の大学の友達で「幸運になれるガラス製品」をマルチ商法のような形で主婦層に売っている会社に勤めている子もいるから。でもその子は大学で仲が良かった子達に自社商品を紹介した結果、縁を切られている。

(私は紹介されなかったし、知らないふりをしているから今でも友達でいられている。連絡も取らないが。)


少し話がそれてしまったが、A君が旦那に相談してくれて本当に良かったと思った。そして、関係がないと思われたマッチングアプリアフィリエイトがこんな最悪の形でマッチングしてしまったという事が遺憾でたまらない。

マッチングアプリがこれからますます広がっていくとなると同時に、もしかしたらアフィリエイトマルチ商法勧誘に絡ませてくる人が増えてくるかもしれない。いや実際に今現在増えているのかもしれない。

 

これまでは「マルチ商法アフィリエイトをやっている知り合いがいないと関わる事がない」だったのが、マッチングアプリが出てきてしまったことにより、マルチ商法アフィリエイトをやっている人と関わる機会がランダムで起こるようになってしまったのだ。こんなの世間の改悪アップデートだ。

 


ここまで読んでくれた人がいたら、こういう事もあるんだよ、ということを是非とも覚えておいて欲しい。あと、もしこういう案件に巻き込まれそうになったら誰かに相談して欲しい。私は誰にも相談せずにマルチ商法で3万円失ったから。

 

私は大切な人達には同じ思いをしてほしくない。それだけだ。