GRAVITYを入れてみた

 

 

 

また訳もなくTwitterのTLをぼんやりと眺めていたら、「GRAVITYがとても優しい世界で良い。最初にやる診断も楽しい」というツイートを発見した。

 

たしかにGRAVITYは広告で「ここはささやかな優しい世界」と一歩間違えると宗教なのでは?と思うキャッチコピーを最近よく見るようになったし、「SNS疲れをした人へのアプリ」というのも気にかかっていた。

そして極めつけが診断(そこかい)。私は何タイプなのだろう、と気になり、診断だけでもやってみるかとGRAVITYに飛び込んだ。

 

するとそこに広がっていたのは、まさに「宇宙」のような空間だった。

誰もフォローをしていないのにTLに知らない人達のツイートが流れていて、まるで上京仕立ての田舎っ子のような気持ちになった。「何だこの世界!?」と。

しかもアイコンが特定のものしかないから、年齢や職業はもちろん、オタクかどうかなのかもひと目では分からない。そんな人達の呟きがごった煮のようにTLに流れてくるのだ。

 

 

ふむ、なるほど。Twitterだと特定のジャンルの人としか繋がらないからある程度TLの内容が決まってきているけど、ここはそれがないな。現実とSNSの狭間というのか…街中に流れてる人の会話を合法で聞いてるような感じ。これはまた新しい世界だな。面白い。

 

思わずそう呟いた。すると、知らない人から「いいね」がきた。これがTwitterだったら「誰この人!?」となるのだが、GRAVITYでは恐怖を感じなかった。

多分、そもそも「繋がる」という事を重きに置いていない&アイコンが同じものが多いから恐怖感が薄れたからだろうなとは思う。

 

このアプリのいいところは「通りすがりの人の会話を聞くようなライトさ」だと思った。

フォローしなくてもTLに誰かがいるから「フォローしなくていいや」って思うし、「フォロワーもいなくていいや」って思った。その場その場で知らない人の発言に「おっ!いいね!」と思ったら「いいね」を送るぐらいの軽さがいい。

今後変わるのかも知れないが、コメントが来てもその人にコメントが返せないから「コメント返さなきゃ!」っていう圧迫感に襲われないし、RTが出来ないから拡散目当てでツイートをする人もいないし、「いいね」をしても「いいね履歴」がないから何に「いいね」したのか全然思い出せない。

 きっと、SNS大好き人間の中には「なんの意味があるんだ!?」と思う人もいるのだと思う。実際に「飽きた」という呟きや「ここ場違いだわ」という呟きも見かけたから。でもそれがこのアプリの正しい姿だと思った。

だってこれでGRAVITYは説明に「社会的立場や外見などは重要視されません。またフォロワー数による影響力の差もないため、リラックスして自分の気持ちを打ち明けてください。」と書いてあるんだから。

「フォロワー増やしたい!」とか「いいねたくさんもらいたい!」って人には本当に向かないと思う。「そういうのに疲れてGRAVITYに来たのに、それをGRAVITYでやってなんの意味があるの?」って宇宙の民…いや、星?に言われて終わりだと思う。

 

GRAVITYにはSNS疲れしたであろう人が沢山いる。「フォロワーに心配をかけるから」と我慢していたのであろう鬱ツイート・「マウントとかノロケって言われるから」と我慢していたのであろう彼氏・旦那とのラブラブツイート・「フォロワーに嫌われたくない」と我慢していた不満ツイート……そういうのが良く流れてくる。でも不思議とそこまで不快じゃないのだ。多分、他人だから。街中の人混みの一部だから。

(メタ発言すると、GRAVITYでは誹謗中傷や性的内容を含むトークは禁止されてるしそういうツイートをすると運営に消される?らしいから過激な発言は少ないっていうのが1番の理由だろうな)

 

あくまで私の持論だが、知っている仲のいいフォロワーがチクチク言葉を使ったりしていると、知らない人がチクチク言葉を言ってるのを聞いた何倍もショックがデカい。というか、フォロワーだけじゃなくて好きなジャンルが同じでもショックを受ける。

どんなに楽しいライブでも、とあるフォロワーの発言でキラキラの思い出に黒いシミができてしまった時や、同じジャンルの有名なツイッタラーがチクチク言葉を言って炎上して「○○界隈って治安悪いね」と他ジャンルのオタクに言われた時、「Twitterなんてやらなきゃ良かった」と思った。

 

私自身もTwitterで知り合いが増えたおかげで楽しいことも増えたけど、本音を呟く前に一呼吸置いて、呟いて大丈夫か考えないといけないときが増えた。(前に炎上したのもあるけど。)

私のつぶやきでジャンルの治安を悪くしないか、アイコンが大好きなキャラクターだからキャラクターのイメージまで悪くしないか、とかまるで「学校の名前を背負って戦う選手」のような気持ちになってしまうようになった。

 

Twitterって日常生活でリア友や家族に言えないような事も言えるような所じゃなかったっけ?いつからこんなに窮屈になってしまったんだろう?

GRAVITYに出会って、「Twitterに出会った頃、こんな軽い感じで呟いてたな」という事を思い出せた気がした。

 

もちろんTwitterは情報収集や推しジャンルで盛り上がりたい時はこれ以上にないぐらい最強のコンテンツだが、多分Twitterだけだと私の精神は崩壊するだろう。

手が暇になるといつの間にかTwitterを開いて、顔をしかめる日々。でもTwitter中毒だからアプリ消したら強烈な不安に襲われるからこういうのからTwitter離れしていくのもアリかもしれない。

 

RADWIMPSの「だいだらぼっち」という曲に
「一人ぼっちは寂しいけれど みんな一人ぼっちなら 寂しくなんかない 一人ぼっちなんかじゃないから」という歌詞があるのだが、GRAVITYを使用して「こういう事か」とすごく思った。

孤独は嫌だ。でも人と絡むのも面倒だ。そんな時にちょうどいい距離感を与えてくれる素晴らしいアプリだと思う。考えた人はすごい。まぁまだ使って1日しか経ってないけど。


でもまぁ深く考えずに気ままにやろう。よろしく宇宙。